声を上げろ
夕刻の遊歩道は涼しく、黒目川の水面を撫でた風は爽やかであった。
愛娘とカミさんと共に、参院選の投票へと出掛けた。
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僕らそれぞれの一票なんて、それは小さなものなのだけれど、
一票はそれぞれが大切な声。
それぞれの一票ってね、本当はかけがえのない大切なもの。
その一票が大切でかけがえのないものだと知らない人が多いからさ、
きっと僕らの国ってさ、投票率が低いんだよね・・・。
投票に行かなかった人よ、
とても残念な事だけれど、あなたは羊だ。
声を出さぬ従順な羊だ。
やがて狼に喰い千切られて、ようやく後悔するんだろうな・・・。
羊にはなりたくないからね、僕は投票へ行く。
もちろん、狼に加担する票を投じるつもりはさらさら無い。
勇気ある声を上げた人の美しい声に、
僕は僕の声を重ねたいから投票へ行く。
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夕刻の遊歩道は涼しく、黒目川の水面を撫でた風は爽やかであった。
僕らは羊にならずに済んだ。