セ・ミ・シ・グ・レ

いくつもの夏の涙を見る。
いくつものいくつもの涙を今年の夏も見る。
まこと高校野球には、勝者も敗者も無く、
ただひたすら青春を駆け抜けた若者たちがいるだけだ。


いくつもの夏の涙を見る。
いくつものいくつもの涙を今年の夏も見る。


少年たちの涙が、
いつまでもいつまでも汚される事のない一遍の詩であり続けますようにと祈りながら、
きっと神宮の蝉は鳴くのだ。