思い出のピ〜ヒャラ

ピ〜ヒャララ〜 ピ〜ヒャララ〜
どこからか祭囃子が聴こえる・・・。
ピ〜ヒャララ〜 ピ〜ヒャララ〜
浴衣を着た幼い姉妹を連れた若い父親は笑顔であった・・・。
ピ〜ヒャララ〜 ピ〜ヒャララ〜


なんだか懐かしくシアワセな感じがして、
すれ違う僕もまた笑顔になった・・・。


祭囃子が聴こえる・・・。


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あれは息子がまだカミさんのお腹の中にいた夏、
僕は1歳8ヶ月の娘を連れて、近くの団地のお祭りに行った。
懐かしく思い出したよ、金魚の模様の赤い浴衣を娘は着ていた。


ヨーヨーすくいをして、綿菓子を買って、
人混みの中を僕は、ちっちゃな娘を肩車して歩いた。


〜どこからか聴こえる祭囃子に、
僕が懐かしさとシアワセを感じるのは良き思い出があるから。
人間にとって本当の宝物ってね、良き思い出だけなんじゃないだろうか。
思い出は、どんなにお金を積んだって買えない。
良き思い出は、銀座の一流デパートにだって売ってない〜


「アンタ、頭が大変な事になってるよ。」って、
とあるオバサンから指摘されて僕は気付いた。
僕の肩車の上で娘はいつの間にか熟睡をしていて、
その小さな手に持たせていた綿菓子は僕の髪に付いて溶け始めていた・・・。
良き思い出の一つ、「ホワイトアフロ事件」である・・・。


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浴衣姿の幼い姉妹と笑顔の若い父親が、
出掛けた先のお祭りで良き思い出が作れますようにと願う。


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8月15日、
今日は68回目の終戦記念日だ。