プチっとな。

プチ同窓会の折、
硬式野球部主将だったBくんは、
激しく厳しい勤務の合間を縫って千葉から新宿へ駆けつけてくれた。

寡黙でストイックに野球に取り組み、
暇さえあれば身体を鍛え続けている男というイメージしか女子の多くは持っていなかっただろうからね、
「Bくんはこんなに喋る人だったの？」とか、
「Bくんて楽しい人だったのね！」ってな、言われてくれて僕は非常に嬉しかった。

･･････････････････････・・・・・・・・・・・・・・・・・

高校1年生の時、
寮で僕はBくんから一度、恋愛に関する相談を持ちかけられたのだけれど、
全く力になる事が出来ず、本当に申し訳ないと思い続けていたんだよ。
相談する相手を間違えているよとは言えなかった僕もまた純真だったんだな。

47歳になったBくんは未だ身体を鍛えに鍛え続けていて、
見せてはもらわなかったが、間違いなく腹筋は割れていると思う。
何しろ、味わいのあるイイ顔になっていた。

Bくんの中学生の息子たちは野球ではなくサッカー少年なのだそうだが、
「小さい頃は一緒にキャッチボールをしたよ。」と言っていた。
その顔が本当に本当に優しい父親の表情になっていてさ、
Bくんの人間としての善さの芯には、やはり野球があるのだなと僕は思った。

47歳になってもなお、Bくんの眉毛は太くて立派であった。
現在のな、眉毛を剃っちゃう高校球児たちにな、
このBくんの眉毛を見せてやりたい。

･･･････････････････････････････････････････・・・・・・・・・・・・・・・

50歳になったら、
50歳になったらね、
みんなで一緒に母校のある街までバスで行きたい。

この一週間、
相変わらず仕事に追われ続けていた僕だが、
心はなぜか弾んでいた。

同級生の誰もが良い顔になっていたんだもんな、
僕も頑張り続けなきゃいけないな・・・。

････････････････････････････････････････・・・・・・・・・・・・・・・

ところでバイ・ザ・ウエ〜、
1尾100円を切っていたサンマだが、
今日は再び130円になっていた。

タイムサービスだったらしい。