モ・ノ・モ・ウ・セ
「自殺者が減少しています。」
「ほう、久しぶりに明るいニュースですね。」
ラジオから流れてきたその会話に、僕は強い違和感を抱いた。
自殺者は減少したかもしれないがな、ゼロになったワケじゃない。
ゼロになったワケじゃねえんだからさ、決して明るいニュースなんかじゃない。
僕は、そう思う。
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「時代のせいにするな。政治のせいにするな。
誰かのせいにするな。すべては自分の責任なのだから。」
なんてな、
ソレ、格好良くて正しい言葉のように聞こえるだろ?
でもな、ソレ、間違ってるよ、まやかしだ。
僕は、こう言うよ、
悪いのは時代だ。悪いのは政治だ。
いいか?アナタは悪くない。
だから死ぬな。
どんな状況にあっても絶対に自分で命を絶つな。
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道端に生えてる草を摘んで食ってでも生き抜け生き抜け。
生きたくても生きる事の出来なかった人たちに想いを寄せて生き抜け。
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死んじゃえばいい人間なんてな、
この地球上には一人もいないんだぜ。