浅草から浅草橋、
そして隅田川を越えたあたりで銭湯。


大きな湯船に一人で浸かる。
壁一面に描かれた、富士山の絵がいい感じ。


〜下町、分け入っても分け入っても銭湯〜
いつの日か僕は、平成の山頭火と呼ばれたい。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


銭湯の暖簾をくぐり外へ出ると、
まだ明るい下町の夕方は春の風が吹いていた。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


お風呂道具一式を手に、
車を停めたコインパーキングに戻る途中、
呑気に寝ているポッチャリ系の猫を見つけた。


あまりにも気持ち良さそうに熟睡しているので、
僕は人差し指で猫の横っ腹をギュッと突いてみた。


すると猫は迷惑そうな顔をして僕を見て、
「ミャ〜(やめろ)」と鳴いた。


おお、ごめんごめん・・・。


人の嫌がる事をしない。
そうそう、
猫の嫌がる事もしない。