入学式だけではなく、
その後もオリエンテーションやら何やらで使うスーツが必要との事で、
息子を連れてスーツを買いに出掛けた。


僕のじゃないぞ、息子のスーツだ。
吊るしのな、2着でナンボのスーツなのだが、
二十歳のヤツが着るにはそれで充分だろうよ。


身長は僕とほぼ同じだが、息子の顔は本当に小さい。
僕の顔の約3分の2位の大きさだ。
幼い頃から息子は顔が小さかったでしょ?
顔が小さいって事は頭が小さいので、
もしかしたら脳ミソの分量が少ないんじゃないかと僕は心配していたのだが、
それでも希望の学部に合格したんだからな、脳ミソの量は心配なかったんだな。
って言うか、頭の大きさと脳ミソの量は関係ないんだなと今は思う。


うんうん、そうだよな、
僕なんか顔と頭が大きいけどさ、脳ミソの量は普通のヒトより確実に少ねえもんな。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


「どう?」と、
息子が試着室のカーテンを開けて僕に尋ねた。


いいんじゃないかと僕は答えた。


どうでもいいんじゃないかって、な。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


息子は、
顔も小さいんだけれど、
くやしい事に足も長い。
ゆとり世代だからか?


僕は、
顔も大きいんだけれど、
悲しい事に足も短い。
オヤジ世代だからか?


身長は同じなのに。