すっかりと緑一色になったかのように見えるソメイヨシノの枝から、
時折思い出したかのようにヒラヒラと淡いピンクの花びらが落ちてくる。
ヒラヒラと舞って、黒目川に落ちて、
お日さまの光がうねるように反射する水面の上を流れて行く様子が初夏の訪れ。


眩しいなあ、
眩しいなあ、
若葉の姿が眩しいなあ・・・。


大きな初夏を見っけ。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


季節が移り変わる中にあって、
立ち止まって空を眺めてみたり、
しゃがんで草の根元をかき分けてみたり、
大きいものや、小さいものの、等しい偉大さに感嘆する。


かき分けた草の根元にダンゴムシを見つける。
小さな初夏を見っけ。


人間もまた小さいものの一つではないかと考えると、
自ずと歩むべき道は見えてくる。


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黒目川の岸辺のコンクリートの上に、
日向ぼっこするカメも見つけた。


大きな初夏と、小さな初夏を見っけ。