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ハンドルに取り付ける小さな椅子には息子が乗り、
荷台に取り付ける幼児用の椅子には愛娘が乗って、
まだ20代の随分と若いカミさんが自転車を漕いでいる。
遊歩道を結構なスピードで走っている・・・。
お〜い!と僕は呼ぶのだけれど、聞こえていないみたいでな、
3人が乗った自転車は、どんどん遠くへ走り去る・・・。
お〜い!お〜い!ちょっと待てよ!
どこへ行くんだよう!
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・
夢か・・・。
そこで僕は目が覚めた・・・。
なんとも切ない夢であった・・・。
ちょうど20年前の様子が、さ、目の前にあるように思えて、
手を伸ばせば、声を掛けたら、戻ってくるような気がしてならない・・・。
そんな切ない夢を見た・・・。
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20年は、あっと言う間だった。
苦しい事や大変な事の連続だったけれど、
毎日一つずつの小さなシアワセを積み重ねて過ごしていたら、
この20年は、本当にあっと言う間だった。
夢の中に現れた若いカミさんと小さな子供たちは、どこへ行ってしまったんだろう?
無我夢中で生きた若い日々は、夢の中に出てくるだけだ。
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日曜日の晩御飯を家で、カミさんと二人きりで食べる。
20年が経ち、40代後半になった二人きりで食べる。
やがて僕らは、孫が遊びに来る事を心待ちにするジジババになるのだろうな。
きっと、あっと言う間にそうなるのだろうな。
日曜日の晩御飯を家で、カミさんと二人きりで食べる。
食事中の話題は、子供たちの幼かった頃の思い出話が多い。
思い出を共有出来る相手がいるのはシアワセだ。
なあ、婆さんや・・・。
食後は熱い日本茶をズズッと啜ろうか・・・。
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子育て真っ最中の若い人に言ってあげたいよ。
苦しい事や大変な事も多いだろうけれど、
あっと言う間に全てがシアワセな思い出に変わってしまうよって、ね。