〜スーパーマーケットのお菓子売り場にて〜


お父さんと買い物に来ていた小さな小さな、
3歳ぐらいの男の子がいて、
チョコチョコ歩き回る姿がとても可愛かったので気に留めていたのだが、


その男の子が、とあるお菓子の箱を手にとり、
「なつかしいっ!」と言ったので思わず僕はズッコケた・・・。


なつかしいってな、オイオイどんだけなつかし〜んだ。
1年位前に食べたお菓子なんじゃね〜か?
48歳の僕からすると1年位前なんてな、昨日の事のようなモンだぜ・・・。


「なつかしいね、なつかしいね、パパ。」と、
うっとりとした目で男の子は父親に話し掛けていた。


懐古趣味の幼児を見たのは初めてなの、やさしくしてネなんだけれど、
本当に小さな子供ってのは、やる事なす事すべて可愛いな。
この男の子を、レトロ坊主と名付けよう・・・。


おい、レトロ坊主よ、
なつかしいお菓子を父ちゃんに買ってもらいな・・・。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


なんだ?レトロくんよ、
このオジサンの視線が気になるか?
オジサンは、ただの通りすがりのオジサンです。


買い物をするカミさんの後ろを、
買い物カートを押しながら従う、
ただの通りすがりのオジサンです。


君のような孫が欲しいな〜。