床屋さんさ・・・。
僕は今、床屋さんにいます・・・。


入り口のところにある券売機に1,080円を入れてチケットを買い、
10分ちょっとで散髪をしてくれて頭を掃除機でガ〜ッと吸ってくれるタイプの床屋さんさ・・・。
僕は今、そんな床屋さんにいます・・・。


48歳のオヤジの散髪なんざ、こんな床屋さんで充分だろう。


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都心部へ出た時にずっと通っていた美容院の、ね、
女優の北川景子さんにソックリの女の子が辞めてしまったものだから、さ、
僕はまた散髪なんざどうでもいいやってオヤジに逆戻りだ・・・。


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しかしな〜、
この安い安い床屋さんはいつ来ても超満員だ。
チケットをギュっと握り締めて僕は静かに順番を松食い虫だ。


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その時、
30歳位のサラリーマン男性が、店員さんにクレームを言い始めた。
「ちょ、ちょっとぉ〜、ここ、短くなり過ぎなんですけどぉ〜。」って。


ほ〜う、
たしかにな、もみ上げが無くなっちゃってるぞい。


わっはっは、テクノカットみたいだ。
48歳の僕らが中学生だった頃、もみ上げのナッシングな刈り上げ頭が流行していました。
時の流れは早いもので、この男性はその時代には生まれていないから知らないだろうけれど、
まさしくテクノポリスTOKYOな髪型でイイんじゃないか。


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「ちょっとぉ〜、ちょっとぉ〜」って、キミはカトちゃんか?


オカシイかオカシクナイか聞かれたらたしかにオカシイ髪型だが、
もう切られちゃったんだから致し方あるまい。
案外、こんなところから流行は始まるんでないの?
そう考えて諦めな。


「ちょっとぉ〜、ちょっとぉ〜」って、
大の男が髪型ぐらいでグダグダ言っちゃいかんよ。


どうせまた生えてくるんだし、
(あ、もう生えてこない同年代のオヤジ仲間よ、ゴメンな。)
2週間ぐらい辛抱すれば済むじゃないか。


僅か2週間よ。
心の中で笑っていても、
直接指さして笑うヒトはいないだろうし、
男なら辛抱しな。


な〜んてな、
でも、ちょびっと気の毒ではある。


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この写真の僕を見ろよ。

この前髪を見なよ・・・。
たぶん、若かりし頃のオフクロがさ〜、
僕の前髪を一握りにして一発でジャキ〜ン!て躊躇無く切ったのだと思うよ。


この前髪に比べたらテクノカットはオシャレじゃね?


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「ちょっとぉ〜、ちょっとぉ〜。」


キミを平成テクノと名付けよう・・・。


イイジャ、ナイノ、
ダメヨ、ダメダメ〜ってか?