え?
どこへ行こうとしているのか?って?
僕は、少し離れた場所にあるコンビニまでね、雑誌を買いに行くところ。
どうしても読みたい記事があるのだが、その雑誌にはホレホレ、袋とじ頁があるでしょ?
そんな雑誌を最寄のコンビニで買ってごらんよ、
界隈のコンビニには、さ、子供たちの同級生がバイトしてたり、
ご近所の若奥さんがパートしていたりするので、少々恥ずかしいだろ?
確かに僕は、袋とじ頁を綺麗に開くタイプの男なのだが、照れ屋さんでもあるだろ?
今後の普段の買い物が恥ずかしくなっちゃうでしょうが・・・。


だからこんな時は、少々離れたコンビニまで行くってワケよ。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


帰途、
親友シマさんを見っけ!
車で何処に行くんだろ?
もしかしたら僕と同じ、遠方のコンビニまで雑誌を買いに行くのかもしれないね。
今、
遠方のコンビニまで雑誌を買いに車で出掛けている48歳のオジサンは、
日本中で僕とシマさんを含めて、おそらく28人位いるんじゃないだろうか・・・。


お〜い、お〜い!って、
パッシングをしているのだが気付かないぞ。
ラクションを鳴らしても全然僕に気付かんぞ・・・。
後方不注意だと言えるだろう・・・。


ハッ!
もしかしたら孫たちに会いに行くのかもしれない!
孫を独り占めする気なのかもしれない!


信号待ちの際、電話をしてみようかとも考えたのだが、
僕は未だスマホに慣れていないからさ、咄嗟に電話は出来ないぞ・・・。


軽〜く追突してみたら気付くかな?


しかし後ろから見ると本当にシアワセそうだな。
たいへん特徴的な後頭部の辺りがシアワセなオーラに包まれているな〜。
親友のシアワセそうな様子は、見ていてこちらもシアワセになる。
ありがたいありがたい・・・。


30年前、
二松学舎初芝くんに本塁打を打たれた少年は今、
48歳にして孫が二人もいるシアワセな人生を歩んでいる。
そうだよ、
男の人生はトーナメント戦じゃない。
男の人生は、リーグ戦なんだよ・・・。
勝ったり負けたりするから人生は面白いのさ。
人生は楽しめるものなのさ・・・。


また焼き鳥を食べに行こうぜ!ってメッセージを込めて、
僕は大きくクラクションを鳴らして僕んち方向へ左折した。
そのクラクションにすら気付かず、シマさんは走り去った・・・。


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孫に会いに行く時は、僕も連れて行ってくれ・・・。