この暑いカキーン!曜日に、大会に敗れた息子は帰宅。
戦国時代の落武者ってさ、たぶん、こんな表情をしていたのだろうなと思わせる顔だ。
わっはっは、元気出せ!


大会はトーナメント戦だから負けたら終わりなのだけれど、
野球そのものは負けたって終わるものじゃないと父ちゃんは本当にそう思う。


テレビでやってる高校野球だってそうさ、
3年生にとってみれば終わるのは高校野球であってだな、
野球そのものに終わりなんて無い。


「 野球を人生の友とせよ。 」って、
子供の野球ととことん付き合った親父たちの合言葉だが、
あらためて今更それを強く実感している僕だ。


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テレビの画面には、
泣きながら甲子園の砂を袋に詰めてる選手たちの姿が映っている。


タカラモノだ・・・。


指の隙間からサラサラこぼれてしまう砂もあるけれど、
丸く重ねた手のひらの上、決してこぼれぬ砂もある。


最後まで勝ち進んだ者たちには、手に入れられないタカラモノだってあるんだぜ。


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早速、
息子は髪の毛を黒く戻した。


勿体無ぇな・・・。
髪の毛を染めるのに幾ら掛かったんだ?


え?
えええっ!
家族で回転寿司へ行ける位の金額じゃねえか!
父ちゃんはお寿司が食べたい・・・。


・・・、まあいい、許そう。


未来の野球に備えよ若人よ。



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にんげんだもの