僕がもうお酒を飲めなくなってしまったので、
息子と酒を酌み交わすなんて事は出来ないのだけれど、
こうして飯を食べながらする会話が、それに近いのではないかと思う。
ビールで爽やかに酔って饒舌になった息子の話を、
飲まないのにヨッパライみたいなテンションの僕が頷きながら聞いている。
傍からすれば、父子で酒を飲んでいるのと全く同じに見えるだろうな・・・。


これでイイのだ。
ヨッパライに見えても飲んでいない僕は、
話の内容を全て覚えていられるのだ。
わっはっは、
まあ飲め・・・。


息子の酒は、良い酒だ。
良い酒の飲み方だ・・・。


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「 小さい頃からずっと、父さんには本当によく遊んでもらった。
オレは、人一倍、父親と遊んだ子供だった。
父さんがもしもサラリーマンで、会社に勤めていたとしても、
たぶん父さんは寄り道をしないで早く家に帰り、子供と遊ぶタイプの父親だったと思う。
父さんには感謝している。 」


息子がそんな事を言ってくれて、嬉しかったな。
もしも酒を飲んでいたら、間違いなく泣いちまっただろうな。


息子の野球で出逢ったオヤジの仲間の皆さんよ、
僕は、報われたぜ。
アナタはどうだ?
そうかそうか、アナタも既に報われているか・・・。
良かったよな、僕らは・・・、
こんな息子たちと共にグラウンドで遊べたのだから・・・。


そうだよ、
僕ら野球のオヤジたちは皆、
グラウンドで遊んでいたのだ・・・。


めでたしめでたしだ。
まあ飲め!


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現在も、
小学生と父ちゃんが同じユニホームを着て自転車連ねて校庭へ出掛ける姿を見掛けるでしょ?
アレは、遊んでいるのだ。
遊んでいる姿なのだ・・・。
今のうちにたくさんたくさん楽しんで遊べ!って、
心の中で僕はエールを送り続けようと思うんだ。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


「 ごちそうさまっ! 」と、
焼肉屋さんのレジで息子は僕の肩をポンと叩いた。


嬉しくシアワセな夕餉であった。


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子育て終了!
いまさらだけど報われてそれを感じた。


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今度は、孫だな。
遊んでデレデレに甘やかして、孫をフニャフニャにするクソジジイになりたい。


そ〜ゆ〜ジジイにワタシはなりたい。