盟友のインド(ネパール?)人宝石商、トゥリくんの事務所で、
石を選ぶ一人のオジサンを見掛けた。
50代後半の、いかにも かざり職人 といった雰囲気のオジサンは、
トレーの中に小さな四角いエメラルドを並べて、
ルーペを目に、ピンセットで一つ一つをじっくりと見ながら選別していた。


「 おっ、イチイチイチヨン。 」
「 よっ、これもイチイチイチヨン。 」
オジサンは、そう言いながら気に入った石を小皿へ入れていた。


僕は、
そのイチイチイチヨンが気になって気になって仕方なくって、
そのオジサンに声を掛けて訊いてみた。


「 イチイチイチヨンは、1114で、イイ石って事だ。 」と、
そのオジサンは答えてくれた・・・。
単なるダジャレだったのか・・・。


このタイプのオジサンが偉い人になると、
きっと11月14日を「 イイ石の日 」とかにするのだろうなと思う。
でも、かざり職人 は、偉い人になろうなんて志は持たない人ばかりなので、
11月14日が「 イイ石の日 」になる事はないだろうな・・・。


早速僕も真似をして、イチイチイチヨンと言いながら石を選んだ。
すると、不思議な事に、
選んだ石に対する自信が確信へと変化する(気がした)。
良いオマジナイの言葉だな・・・。


イチイチイチヨン、
イチイチイチヨン、だよん、なっちゃってだよん。


この歳になってもだな、
仕事は先輩から学ぶものだとつくづく感じたヨンロクヨンキュ〜、
よろしく。


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トゥリくんは理解出来ていない模様。


トゥリくんよ、
日本語は奥が深いだろ?
奥が深くてな、しかも細いんだ。


それを 奥の細道 と言うんだよ。


覚えておくべきだな。


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ゴ〜キュ〜ロクサン、
ご苦労さん!