敬老の日に、実家へも顔を出した。
すっかりと僕の親父は親爺となっており、
テレビで大相撲中継を見ていた。


「 オマエは相撲には興味が無かったな。 」と言われ、
ああ、そうだよと答えた。


小学生の頃、タイガー・ジェット・シンに泣かされて以後、
僕は格闘技はするのも観るのも苦手だ。


「 年をとればオマエも相撲が好きになるさ。 」
との事だが、
まだ相撲に興味は湧かないので僕は未だ熟してはいないんだよな、きっと。
いわゆるひとつの未熟者かもしれないけれど、な。


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ラジオで大相撲の話題に触れてはいる。
テレビであらためて四股名を文字で見てなるほどと思う。


白鳳・・・、
吐く方じゃなくて白鳳。
吐かない方がイイんじゃないかと思っていたが実は白鳳。
ゲロゲ〜ロ。


血を吐く方・・・、
ずいぶんとオドロオドロしい四股名だと思っていたがこれも違った。


倉庫暗い・・・、
なんだか出荷ミスが多くなりそうな四股名だと思っていたのだがこれもまた違った。


ラジオで聴くのとテレビで観るのとは大違いだ。


それにしてもね、
太った大きな男の人たちのオシリの頬っぺが、ね、
こんなにもツルツルで綺麗なのは立派な事だよ。
普通ならブツブツとかたくさん出来ちゃうはずでしょうが。
やっぱりパンツより褌の方が蒸れなくてイイのかね?


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真剣にテレビを見る親爺の顔は笑えた。
両手をギュッと握りしめてプルプル震えながら見ていた。
お皿に出したばかりのプッチンプリンみたいであった。
それがな、取り組みが終わる度にシュウッと縮むので、
その様子を見る方が面白かった。


わっはっは、
僕の四股名は 見る鳳 だ。


両親にも長生きしてほしいな。
大相撲中継を見ながらいつまでも元気でいてほしいな。


はっけよいっ!