(3月29日・記述)


空っぽの胸ポケットの中で、
携帯電話のバイブレーションが震えているような感じがする。
ピリピリ、ピリピリと、電気的な感覚がする。
コレな、たぶん不整脈だ・・・。


子供の頃からずっとあった不整脈が、
こうして50歳を過ぎてから症状として現れたのだと思う。
コンビニの駐車場に車を停めて、
座席を少し倒して胸をさすりながらしばしの時間を過ごした。


この不安定な心臓が50年も動いてくれているのだと思えば、
生きている今がありがたい。
生きているだけで間違いなく僕にとって今日一日もまた奇跡なんだ。


傍から見れば健康に見えるだろうけれど、
僕は、たぶん、この心臓がある日突然止まって逝くのだろうな。


50年生きたよ。
もう十分だよ。
その日がいつ来ても大丈夫だと思えるように、
とりあえず今を精一杯に生きよう。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


同級生の訃報を聞く。
こんなにも悲しい事は無いな。


精一杯生きた50年だったろうと、
あの懐かしい顔を思い浮かべながら思った。


泣きそうだ・・・。