目黒川沿いのソメイヨシノの様子がテレビで放映されていた。
気の早い人たちはお花見をして楽しそうだ。
風邪ひくなよ、帰ったらきちんとお風呂に入って温まりなさいよ、って、
その寒そうなお花見を見ながら僕は思った。


一方、
黒目川沿いのソメイヨシノの花は未だ全然だ。
色の着いた大きな蕾といった状況である。
同じ東京なのにな〜、
23区とこちら郊外では、こんなにも違うものだろうかと感じる今年の春。


入学式が行われる頃、満開になるのではないだろうかと考えればオッケ〜牧場。
入学式の記念写真の背景は、ソメイヨシノの薄ピンクが良く似合う。


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ソメイヨシノの色付き大きな蕾を見上げて思う。
今年の桜を見たくても見られずに逝った人たちについて・・・。


ソメイヨシノは優しいけれど、
皆の心を癒してくれるのだけれど、
切なさや哀しさを一番感じさせる花なのかもしれないな・・・。


お父さんに見せてあげたかった。
お母さんに見せてあげたかった。
妻に見せてあげたかった。
夫に見せてあげたかった。
そう思いながら桜を見上げる人は、すごい数だろうな・・・。


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50歳を超えて、
僕だってそうよ、きっと。
あと何回、桜の花を見る事が出来るのだろう?
なんて考えたりもする・・・。


もしかしたら今年が最後かもしれないよ。
って、
愛しく想い、慈しみながらソメイヨシノの満開を待ちたいものだ。


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ちょっと、そこなお爺さんよ、
桜の木に向けて立ちションしちゃダメよ!