秋葉原駅前を過ぎてすぐに昭和通りを右折して、和泉公園前で車を停める。
公衆トイレで小用を足した後、きちんと区切られたスモーキングエリアで一服プクプク。


僕と、
僕と同世代のサラリーマンっぽいオジサンと、
僕らより一世代先輩であろう白髪のタクシー運転手さんの3人が煙草をスパスパスッパマンだった。
薄曇りだが心地良い昼下がりのオフィス街・・・。


そこへ、二名の若いビジネスマンがやって来て、
あのね、信じられないぐらい横柄な言葉遣いでタクシー運転手さんに言ったのよ、
「 おい、タクシーに乗りてえんだけど。 」って。


運転手さんは偉かったぞ、
「 はい、どうぞ。 」って応じたんだよ・・・。
人間が完成しているのでしょうな、人格者ですな・・・。


僕がもしも運転手さんだったら、なあ、
「 何を!この野郎、きちんとタクシー乗り場に並べ! 」って、
言っちゃうかもしれなくなくもないと思う。
要するに僕は、人間として未完成なのでしょうな、未熟者ですな・・・。


それにしても言葉遣いがなっちょらん若者たちだな、
チャックでチンチンをはさんじゃえばいいのに・・・、
おおっと失礼、それは言い過ぎか・・・。
じゃあな、背中のちょうど手が届かないあたりが痒くなっちゃえばいいのに・・・。
見ててごらんよ、彼らを、
たぶん天罰が下る、かもよ・・・。


まだ長いタバコを灰皿に捨てて、
運転手さんはイカン若者二名を丁寧にもてなすようにタクシーへと向かって行った。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


そして夕方、スーパーでカミさんと買い物。
その時の出来事だ。


僕らと同じ順路で買い物をしている60代とおぼしき一人のご婦人。
きちんと商品を吟味しながら買い物カートへと入れていた。


レジ近くになったところで、
そのご婦人の旦那さんらしき初老のオジサンが現れて、
ものすご〜く怒った大きな声で、
「 おいっ!どこへ行っていたんだぁっ! 」っと叫んだ。
気の毒にご婦人はビクッとなって怯えていた・・・。


僕は、
おいっ!どこかへ行っていたのはアンタの方じゃないのかぁっ!
って、言いたかったが言えなかった。


ただ、死後離婚とかされちゃうのは、こんなオジサンなのだろうなと思ったよ・・・。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ 


良くない言葉を聞いた一日だった。
人生には、こんな日もある。


〜 人のふり見て我がふりなおせ 〜
そう考える事にする。


この素晴らしきろくでもない世界で。