エンケンが逝く。
不滅の男が逝く。
ああ、ものすごいショックだ・・・。


僕ら五十路初心者世代の者からすると、
エンケンが大活躍していた時代はリアルタイムではないのだけれど、
ギターの教則本には必ず「 カレーライス 」が載っていたし、
フォークからニューミュージック、そしてロックが好きになるにつれて、
心の中でずっと、喉に刺さった魚の小骨のように気になるアーティストの一人だった。


中学生時代、高校生時代、
僕は古本屋さんで漁るように中古のレコードを探して集めていて、
昨年、エンケンの何枚かのアルバムをCDであらためて買ったばかりであった。
詞とメロディーの調和がとても良い素晴らしいアーティストだと惚れ直した矢先に聞いた訃報だ。
あああ、ものすご〜いショックだ・・・。


80年代後半の、な、
復活フォークジャンボリーの頃の、
いきなりエレキギターを持って鮮やかに登場した雄姿が忘れられない・・・。


♪ 今まで何度、倒れただろう〜
  でもオレはこうして また立ち上がる〜
  ガンバレよなんて 言うんじゃないぜ
  オレはいつでもサイコ〜なのさ〜
オレは不滅の男〜 オレは不滅の〜オトコ〜 ♪


心の中の喉に刺さった小骨に、どれだけ僕は救われていただろうと感じる。


己を不滅の男だと周囲に喧伝しつつ生きる姿は男として最高に恰好イイんじゃないかと思う。


・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・


車のCDデッキにエンケンのアルバムを入れて、
今日、「 夢を叫べ 」を聴いていたら僅かな涙が腹の底から沸いた。


ほんの少しの涙だけれど、
腹の底から沸いた涙だ・・・。


エンケンに合掌。