たった一人のオジサンを世の中が追い詰めているのだもんな、
僕は、サガワさんが自死をしてしまうのではないか心配でな、
そうならないようにとずっと願っていた。
どんな状況にあってもね、人が自ら死を選ぶなんて事は絶〜対にあってはならないものよ。


だからな、ニュースを見ている他の多くの人たちと僕は異なり、
証人喚問に現れたサガワさんの落ち着いた表情を見てホッとした・・・。


大丈夫だよ、
サガワさんは、
僕レベルのダメなオジサンには想像出来ないほど 狡猾 で 卑劣 な男だったのだ。
あらためてそれを思い知らされた・・・。


狡猾 であっても 卑劣 であっても、自ら死を選ぶよりかはよっぽどマシだ。
もしかしたらそれは悪ではなく、強さなのかもしれないとも思った。
そんな強さは自分には欲しくないけれど、な。


証人喚問を終えたサガワさんは、
卑怯者 として国民の記憶に刻まれる事になった。
だがな、生きていればいい。
どんな状況にあっても生きていればいい。
にんげんだもの


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君たちはどう生きるか 」が話題になって久しい。


「 どう死ぬか 」を突き付けられる時代にこの国が再び戻らないようにと僕は願う。


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世の全てのオジサンたちよ、生き抜け。


アナタがもしも 狡猾 であっても 卑劣 であっても、なあ、
僕はアナタを嫌いにはなれない。


生き抜け生き抜け、
そして時々 息を抜け。