夕方、親父より電話あり。
「 特に用は無いのだが、 」と始まり、
「 母さんに代わる。 」となり、
オフクロとしばらく会話をして、
「 また遊びに来てね。 」と言われて電話を切る。


このところ少々忙しくて、なあ、
顔を出していなかったもんな・・・。
なのでこんな電話が来たのだろうな・・・。


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51歳、同い年のオジサンの仲間の皆さんよ、
親御さんは健在かい?
「 父親が生きてる。 」
「 母親が田舎で一人で暮らしてる。 」
「 両親の介護に追われてる。 」
ああ、人それぞれ状況はいろいろだな・・・。
切ないなあ・・・。


僕の場合は幸いにして80歳に近い両親が未だしっかりとしてくれていて健在なのだが、
それでも心の中では先の事を考えてはいるよ。
少しでも時間があったら顔を出さなければって思う・・・。
え?
「 そんな顔なのに。 」ってか?
ああ、
こんな顔でも、だよ。


父か母か、どちらかでも健在であるのならば、
アナタも今のうちに顔を見せに行っておくべきだ。
そうさ、そんな顔でもな・・・。


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考えてみればありがたいものだぞ、親って。
どうしてこんな自分を育ててくれたのだろうかと考える事は無いかい?
50を過ぎて僕は、それを時々考えるようになった。


この人生を振り返ってみても、
何の見返りも求めず、
こんなにも親切に接してくれたオジサンとオバサンは両親だけだぞ・・・。
タダでご飯を食べさせてくれて、
タダで寝泊まりさせてくれて、
タダで学校へ行かせてくれたりしたのは何でだろ?
血のつながりだけだったのだろうか?


考えれば考える程、
親ってさ、不思議な存在だ・・・。


からしてもらった事を子供に返す。
ああ、そう在りたいものだね・・・。


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少しだけ切なくなった夕方だった・・・。