最初の坊主、
いわゆるバージン坊主、
或いはファースト坊主は、3歳だった。
ひどい汗疹になり、やむなくオフクロは僕を坊主頭にしたのだが、
思えば、そこから僕はオシャレとは縁遠い男になったのかもしれない。


生まれて初めての坊主頭は嫌だったけれど、
「 触らせて 」
「 可愛い〜っ 」
「 いいカタチの頭ね 」
って、周囲のあらゆるオトナの人たちから言ってもらえて、
まんざら悪くもねえな、と、坊主頭が定番になったのであった。


高校時代はホレホレ、
生意気にもオシャレに目覚めるでしょ?
そんでもって伸ばしたのだがな、
なにしろ奈良の山奥だったからな、
オシャレは意味なし芳一だったワケよ。


その後、東京へ戻ったけれど、
鼻の穴はおろか、耳の穴まで研磨剤で真っ黒になっちゃうような職人仕事の修行だったもので、
やむなく再び坊主頭にしたのでアルよ。


以後、坊主頭一筋・・・。
老舗の のれん を守るかのように坊主頭一筋・・・。


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そんな僕が髪の毛を伸ばすのだから事件だよ、コレ。


♪ 僕の髪〜が〜 肩まで伸びたら〜
  気持ち悪いよ〜 きっと〜 ♪