ねんし

後輩のQ太郎宅へお呼ばれ。
と言うか、年始の襲撃。
コイツの家に行く場合、
基本的に僕はいつも手ぶらなのだけれど、
正月だけはカミさんが気を利かせて持たせてくれる手土産持参。
ほらよ、ありがたく受け取れい。
たぶん、シャトレーゼの何かだ・・・。


あけましておめでとう!
ようやく発泡酒ではなくビールにありつく・・・。
瓶だぞ、瓶ビールだっ、アサヒス〜パ〜ドリャイだ・・・。
さすがは地元に癒着した建築業三代目だな、お大尽っ!
正月から発泡酒の缶をプシュっとやってるアナタや僕とは違う世界の住人・・・。
ぶつぶつ、ぶつぶつ、
なんだかアナタや僕が本当にかわいそう・・・。


ぶつぶつ、ぶつぶつ、
でもな、僕んちの場合は、
年末年始の予算の大半をカニに費やしてしまったワケで、
正月の刺身や酒が侘しかったワケで、
江戸っ子は宵越しの銭は持たね〜ってのが粋だって信じていて、
でも、
江戸っ子は年越しの銭のために現在、こほ〜んなにミジメな想いでビールを啜るのが悔しい。
ぶつぶつ、ぶつぶつ、
でもな、たしかにビールは美味い。
否、美味いと言うより旨いと言うべきか。
ぶつぶつ、ぶつぶつ・・・。
しかし正月から卑屈だな、悲しいな、悔しいな。
ぶつぶつ、ぶつぶつ・・・。
今年の大晦日カニの量を減らすしかねえかな。
ぶつぶつ、ぶつぶつ・・・。


「何ぶつぶつ言ってんスか?
 さあ、どんどんビールをやっつけちゃいましょう!」


Qちゃんよ、
僕はビールよりもキミをやっつけたい・・・。


でも、カンパ〜イ!