「 父さん、オレのポテトチップス食べた? 」


ああ、食べたけど、それがどうした?


「 やっぱり父さんだったのか・・・、うんうん。 」
と息子は言い、その話題はそれで終わった・・・。


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本当にな〜、
怒らない男になってしまったんだよ、息子は・・・。


赤ちゃんだった時、
ご機嫌で食べていたタマゴボーロを僕が一粒横取りをして食べたところ、
大泣きしてハイハイで追いかけて来て掴み掛かり、
食べたタマゴボーロを返せとばかりに僕の口の中に手を突っ込んだほどの男が、
ポテトチップスを食べても怒らない男になってしまったんだぞ・・・。


つまらない男だな〜。


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ポテトチップスだけじゃないぞ、
アイスも食べちまったぞ、
母さんがマジックで ハヤト って書いてあったけれどな。


「 そうか、あれも父さんか・・・。
  ジャガビーを食べたのも もしかしたら父さん? 」


ああ、そうだ。


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ここまでされても怒らないなんてさ、人としてどうよ?


え?
まあ確かに、
子供のお菓子を食べちゃう親父も人としてどうよ?なのだが、
怒らないってのもおかしい・・・。


お菓子だけにおかしい、なんちゃって。


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・1:些細な事では動じない。

・2:たとえ最悪の状況にあっても常に冷静に最善の道を探す。


息子曰く、そのための勉強をする6年間なのだそうだ・・・。


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「 勝手に食べても良いが、
  食べた分は買っておいてくれ。 」との由。


怒ってケンカになっちゃうよりも、
おそらくそれが冷静に考えた結果としての最善の道なのだな・・・。