スーパーマーケットのレジ待ちの順番を、赤ちゃん連れの若い母親に譲る。

お先にどうぞ。

 

ベビーカーを左手で押し、右手で買い物かごを持っていた。

ベビーカーで寝ている赤ちゃんは、どう見ても僕の孫より小さい。

しかも買い物かごの中はいっぱいで、かなり重そうだった。

 

最初は遠慮していたのだが、事情を話した。

僕は娘が5月に出産したばかりのジイジなのでアナタの様子は他人事ではない、と。

 

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レジで精算を終えた僕が、買った物を袋に詰めていると、

先ほどの若い母親はわざわざお礼を言いに来てくれた・・・。

「 ありがとうございました、助かりました。 」って。

 

3時間おきに起きちゃうでしょ。

どうか頑張ってね、と、僕は言ってあげた・・・。

 

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僕の娘も遠いあの町で、たいへんな想いをしてはいないか?

その母子の後ろ姿を見送りながら僕は、それを考えた・・・。

 

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まだまだ新米のママたちなんだもんね、

赤ちゃんはしばらくグニャグニャだし、取扱説明書は無いんだもんね、

一人ですべてをこなすのは至難の業だろうよ・・・。

 

だから、ね、

甘えなさいよ、年寄りたちに・・・。

 

もう十分がんばっているだろうけれど、がんばれがんばれ・・・。

子供なんて本当にアッと言う間に大きくなっちゃうものなのよ・・・。

赤ちゃんの笑顔を日々、ひとつひとつ数えて過ごしておくれ・・・。

 

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広島で24才の若い母親が乳児を殺してしまったというニュースを聞いた・・・。

ああ、胸が潰れるような痛みを感じる・・・。

 

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神さま、

どうかひとつ、どうかひとつ、

全ての子供たちがシアワセな人生を歩めます様に・・・、

 

お願い申し奉ります・・・。