「 ちょっとぉ、蛭子さんクラスのケチなんじゃない? 」って僕は、

軽井沢のアウトレットモールでカミさんから言われた・・・。

 

僕の誕生日のプレゼントにと、お財布を買ってくれるとの由で、

軽井沢に来たついでに夫婦でこのアウトレットへ寄ったのだが、

僕は、その値段のあまりの高さに驚き、腹が立ったものだから要らないを連発したのであった・・・。

 

「 7万円のお財布が3万5千円よ、安いじゃない・・・。 」だと?

あのね、僕は6千円ぐらいの財布で十分だと思っていたので、

30年夫婦をやっていながらその金銭感覚の違いにあらためて驚愕した・・・。

 

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原価を知っちゃっている僕がイケナイのかもしれない・・・。

世の中は、知らないヤツの方が多いと経済は上手く回る・・・。

それをこのオジサンは自分の妻を見ながら実感したのである・・・。

 

よう、そこのブランド物大好きオジサンのアナタ、

アナタの持ってる7万円の長財布の材料原価は幾らちゃんか知ってる?

牛革と、ブランドマークが印刷されてる布生地と、ファスナー等の金属パーツ、

合わせて750円よ、本当よ。

加工賃だって強欲ブランドは職人さんを苦しめて締め上げているんだもん、安いよ。

全部合計したって原価としては3千5百円程度の物よ・・・。

それを正規なら7万5千円、アウトレットなら3万円で買って、

「 ほれほれワタシは金持ちなのだよう。 」とでも言いたげに使っているアナタはオメデタイ・・・。

でも、ありがたいありがたい人なのだよ・・・。

 

アナタのような人のおかげで経済は循環します。

たとえ10月に消費税が10パーセントになったとしても、ね、

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます、なりけりよ・・・。

 

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結局僕は、イトーヨーカドーで3千円の長財布を買ってもらった。

牛革で、布は無地で、縫製は職人の僕から見てもとてもしっかりとしてる。

そうよ、まさしく機能美がある物だ・・・。

機能美に物の価値を見出せる事こそ五十路オジサンのカッチョロさよ・・・。

 

カッチョロイだろう?カミさんよ、

僕が持てば何でも高級品に見える・・・。

ヴィッツだって僕が乗っているとオシャレなクルマに見えるそうだ。

それが自分自身をブランディングするって事なのさ・・・。

 

既存のブランド物で一式そろえてカモに見えるよりもカッチョロイ。

 

真実のMUJIは、無印良品の店に売ってる物じゃなくってさ、

己の感性が見極める一品(逸品)にあるのだよ・・・。

 

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「 う~ん、面倒くさいっ! 」と、カミさんは言うが、

僕はケチではなく、カッチョロイ親父なのだ・・・。

蛭子さんのケチ具合とは質が違うのだ・・・。

 

コレでイイのだ。

否、

コレがイイのだ。