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トヨタの担当営業マンのNくんは僕の娘と同い年だ。
娘と同い年で、一児の父親だ。
奥さんもまた同い年で、お腹には二人目がいるのだそうだ。
随分と若いオヤジだがな、よ~く考えてみるとだな、
僕も娘と同じ歳の時には、既に二児のオヤジであった。
振り返れば大変な時期だったけれど、シアワセだったな・・・。
頑張れよ、Nくん!とは心の中で思うのだけれど、
悪いが無理はいろいろ聞いてもらうぜ。
Nくんよ、それが仕事というものだ・・・。
でも、娘が赤ちゃんだった頃、この男もまた赤ちゃんだったのだと考えると、
結構かわいそうになってしまうのであまり無理は言えない・・・。
若者よ、それが年寄りというものだ・・・。
娘がオムツをモコモコさせてハイハイをしていた頃、
NくんとNくんの奥さんもまたオムツをモコモコさせてハイハイをしていたのだ。
想像すると笑っちゃうな、多少の事は目をつぶろうぞ・・・。
まあいいや、許そう・・・。
先日、娘とスマホのテレビ電話で話した時、
画面の奥で婿が洗濯物を正座してたたんでいる姿が映っていて笑えた。
ああ、娘たちも新しい家庭を築きつつあるのであった。
子供たちの世代が社会の中で活躍するようになり、
そして僕らは途方に暮れる。
わっはっは、もうすぐ雨のハイウェイだな。
マゴマゴしてると孫が生まれちゃう・・・。
孫が出来たらアナタ、僕なんかはな、メロメロのデレデレのジジイになるぞ。
それは間違いないぞ・・・。
子供たちの世代の人たちの頑張る姿を見られるのもシアワセな事なのだ。
コレでイイのだ。
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もっともっと時が経ち、
孫たちの世代の人が社会で活躍する姿を見られたらすごいシアワセだろうな。
僕は息子によって施設に入れられた後かもしれないけれど、
ソレもイイのだ。